発注者支援業務等について
「発注者支援業務等」とは、国土交通省や都道府県の発注機関の工事発注に伴い発生する工事積算などの業務について、発注者の業務の支援を行うものです。
国土交通省の発注者支援業務等で担当する業務は、「積算技術業務」、「工事監督支援業務」、「公物管理補助業務」、「用地補償総合技術業務」、「行政事務補助業務」などです。
【発注者支援業務】
➢積算技術業務:工事の積算に必要な工事発注用図面、数量総括表、積算資料、積算データの作成等の業務の支援
➢技術審査業務:入札契約手続きにおける企業の技術力評価のため、審査資料の作成等の業務の支援
➢工事監督支援業務:工事目的物の位置、寸法、使用する材料等についての適否の確認及び監督員の報告や工事施工業者から提出される資料と現地状況の照合及び、設計変更協議用資料の作成等の支援
【公物管理補助業務】
➢河川巡視支援業務: 河川が常時良好に保たれるよう、管理する区域(河川区域、河川予定地、河川保全区域)を巡視し、状況を把握、河川の異常・変状及び不法占用等の状況を報告・記録し必要な措置を講ずる
➢河川許認可審査支援業務: 河川関係法令等に基づく申請書類の審査、許認可工作物の監督検査、苦情・問い合わせ対応、台帳整備、危機管理対応等の支援
➢ダム管理支援業務: ダム、貯水池や関連設備等を管理する上で必要な監視、点検、ゲート操作、気象水象等の観測記録及びダム管理資料整理等の業務の支援
➢堰・排水機場管理支援業務: 管理する堰や排水機場及び樋門等の操作支援並びに操作に必要な情報収集や目視点検を行う
➢道路許認可審査・適正化指導業務: 道路法に基づく各種申請書類の審査・指導、道路の不法使用、不法占有の指導取締り、境界確認申請審査・現地立会い、特殊車両通行の指導取締り等の支援
【用地補償総合技術業務】
➢用地補償総合技術業務: 損失の補償等を要する権利者に対し、公共用地交渉方針の策定を行ったうえで、公共用地交渉を実施し、損失補償の承諾を得る等
【行政事務補助業務】
➢調査設計資料作成業務: 施工計画立案に関する資料とりまとめ、積算に必要な図面・数量その他資料作成、設計に用いる検討資料の作成、施工管理に関する資料の取りまとめ、業務の入札契約に関する資料作成を行う
➢用地調査点検等技術業務: 土地等の取得等に伴う測量、調査、補償金額の算定等に係る進捗状況を確認するための工程管理補助若しくは成果の点検・調製確認または用地関係資料の作成等を行う業務
➢裁決申請等関係資料作成整理等業務: 土地等の収用又は使用の裁決申請及び明渡裁決の申立て等に係る資料の作成整理等を行う業務
➢災害復旧用地関係仕様作成整理等業務: 災害復旧事業のための土地等の取得等及びこれに伴う損失の補償等に係る資料の作成整理等の業務支援を行う
【工事監督支援業務に準ずる業務】
➢施工体制調査業務: 施工体制調査に係る業務
発注者支援業務のやりがい
発注者が国や都道府県などである発注者支援業務では、仕事の対象が国民の生活を支える「社会資本(インフラ)の整備」となります。
そのインフラ整備の対象となる施設は、河川、砂防、道路(橋・トンネル)、ダムの建設など、幅広い土木分野がその対象となります。また国土交通省や県が発注する工事はスケールが大きな工事が多く、貴重な経験が出来るとともに、発注者を補佐し社会資本の建設に寄与する社会貢献度の高い仕事となり、仕事のやりがいを持つことができ、経験を積むことで技術者として成長できます。
働き方としては、勤務時間や休日などは公務員と同様なため、仕事とプライベートでの気持ちの切り替えがし易く、建設業界のなかでもワークライフバランスを保ちやすい職種であることが大きな魅力です!